無料塾

 3年目に入る無料塾は今は3カ所で教室を開設している。主宰者の趣味で鉢植えのポトスが窓辺に並んでいる「ポトスの部屋」が本部。他の2カ所は港医療生協の協力で昼間は老人のためのデイケァに使っている部屋で勉強会をしている。私は中島診療所へ毎週水曜日に出かけている。今年になって生徒が増えた。中3が二人、中2が三人、小学校中学年が二人。講師が五人。それに「お茶くみばあさん」と自ら読んでいる人がひとり。
 3月までは親が行けと言うから来た、という態度だった中3が4月に入ったとたん熱心に勉強するようになった。「どうしても高校へ行きたいから」と問題集に取り組んでいる。今までは、模範解答をまる写ししてやったことにしていたが今は違う。中三がそんなふうだから他の子も影響を受けてまじめに取り組んでいる。「お茶くみばあさん」は毎回おにぎりを持ってくる。一回に五合のご飯を炊いて握ってくるそうだ。勉強の前に私を除いた講師と生徒はそのおにぎりを美味しそうにほうばっている。私は、晩酌がまずくなるので辞退している。おにぎりの米は無料塾のことを知った人からの寄付で足りている。毎回おやつも出るがそれも寄付金で買ったもの。意気に感じ援助を惜しまない人がたくさんいることは実にありがたい。
 3カ所の教室に全部で何人の生徒がいるか知らない。昨年度は8人いた受験生が全員高校に合格した。全日制が二人、他は夜間定時制と通信制。全部公立だ。私立にはお金のために行くことができない。この無料塾に来られる生徒はまだ幸せだ。場所のせいで来たくても来られない子もいる。存在を知らない子はうんといる。高校全入が実現すれば無料塾は廃業になるがその日が一日も早く来ることを願っている。

この記事へのコメント

えりにゃん
2014年04月23日 23:18
高校全入できても無料塾は必要だと思います。高校に入るための勉強ですか?

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