いわきじょんがら

 盆をはさんだこの時期に、ひとりでに口をついて出てくる歌がある。
 ♪盆てば米の飯 おつけにゃなす汁 じゅうろくささぎのよごしはどうじゃいな
  ソレナーハーハイ  メーヘイへー モーホーホイナ
  いわき名物 じょんがら念仏 仏の供養だ みんなで踊ろうよ♪

 いつの時代に歌われた歌か知らないが、盆でなければ自分たちで作った米が食べられない貧農が、なす汁とじゅうろくささぎで腹を満たす。それでも先祖の供養は忘れない。東北地方の貧しいが楽天的な農家の様子が歌われている盆踊り歌で大好きな歌の一つだ。
 こういう歌には楽器の伴奏は一切ない。せいぜい手拍子か。ある民俗学者が民謡には楽器はいらな。せいぜい尺八までだ、と言ったのを聞いたことがある。三味線伴奏で歌う民謡はお座敷歌だ、とも。

 米の飯を食べることが出来ても、250円の弁当がよく売れる時代だ。我が国では貧富の差はますます広がっている。盆正月でなければ米の飯が食べられない人々が多くなっていくのではないだろうか。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック